エリーを作ってるアーティストなんだけど・・・」

そう紹介されそのテルヤマというオトコは、やたらと礼儀正しくわたしたちに深々と頭を下げた。

 

 随分と若そうなのに・・・、やけにいんぎんな身のこなしだ。

 

 ホストでもやってたのか? バイトかなんかで・・・。

 「ああそれでね、実はあのホンジョウさんに作って差し上げたあの指輪なんですけどね・・・、あれ、正直言うと・・・、実際は彼の作品だったっていうか。

 わたしの方からは、おおざっぱなディレクションを与えただけで、後はその大きさやデザインのテイストまで、彼のインスピレーションをもとに作られたものだったのよ。

 わたしが言うのもなんだけど、このテルヤマさん、ジュエリーデザインに関する天性の才能みたいなものがあるみたいでね」

と(依頼内容のまるふりに、なんのうしろめたさも感じていないかのように)言うサキエ先生の絶賛に、

 「いえいえ、また先生、そんな」

そうテルヤマはオーバーリアクションで謙遜の意を示す。

 

 

 「そ、そうだったんですか? 

 いやあ、あの指輪は・・・、なんていうかなあ?